ボルボV70のデザイン考察 | Barたまブログ   ФAlfaromeo+Volvo+BuellФ

ボルボV70のデザイン考察

さて、再びボルボV70ネタです。初めて実車を見たのは5年前の2000年でした。前年に写真では見ていたのですが、実車のイメージは全然違いましたね。第一印象は「でかっ!」でしたが、運転してみると全然大丈夫でしたね。V70のデザインは1998年にデビューしたS80などど同じモダン・ボルボと呼ばれるシリーズで、現在PAGグループのデザイン統括ディレクターに出世したピーター・ホルバリーの作品です。嫌味のない、ある意味退屈なデザインかも知れませんが、それがボルボらしいと思いますね。既に5年も経ってますが古さは感じませんしね。
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V70のデザインでワイが特に注目に値する箇所があります。キャット・ウォークと呼ばれるサイドアッパー部も特徴的ですが、キャビンを支えるA,B,C,Dピラーに実にスタイリッシュで機能的な処理がされています。実用性を追求するエステートという車種でありながら、Aピラーは結構寝ていつつ内側に倒れこんでいます。普通であればAピラーの位置で後半部のB,C,Dピラー位置は同じような角度で決まってきます。内側に倒れこんでいるスタイルはクーペのように流麗になりますが、そのままではキャビンやラゲッジ・スペースの横方向が狭くなってしまいます。V70をよーく見てみると、A<B<C<Dという感じの角度で立っていくのが分かると思います↓
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つまり後半部のピラーに行くほど垂直に近く立っていくんですなぁ。こうすればラゲッジ・スペースは確保しつつ、スタイリッシュなエクステリアが手に入ります。この処理の効果はスペースだけではなく、走っている時に、窓に映りこむ景色が捻れることにもあります。サルーンなど同じ角度で設置された窓は、写り込みがツライチなのでペターンとしていますが、V70は捻れて映るので良く言えば「躍動感」が出るんですなぁ。ここ、ワイが一番好きなところです。
 
まぁ、ホルバリーがそこまで計算してこうしたのかは不明ですけどね。デザインと機能がマッチした秀逸なデザインだと思います。街で実車観ましたら、観察してみてください。