Tipo33.2 Stradale制作日記8 ~意外に旨そうじゃん?!~ | Barたまブログ   ФAlfaromeo+Volvo+BuellФ

Tipo33.2 Stradale制作日記8 ~意外に旨そうじゃん?!~

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段プラ・ベースを組み上げ、外寸のイメージを創って行く途上、先にも書きましたが”全高が低い”ことと、”トレッドの拡大”はスタイリングに相当影響あると改めて認識。解消するには、レース中のドライバー姿勢は無視して限界まで車高を低め、極限まで前後トレッドを拡大してやる必要があります。
長身のOさんは尾骶骨を削る覚悟です。 ←既にシートまでウレタンで造るつもり

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車高を低くするためには、車高調で落とすのと同時に、キャビン全体を低くしつつ違和感出ないようにキャラクターラインを下げ、デフォルメするなどの方法が考えられます。ヨコ方向は、サスペンション・アーム類の伸長は難しいため、スペーサーと特注ホイールで対応させることになりました。

さて、こうしておおよその外寸が見えたので次の段階に入って行きます。
っていうかこの作業完了時点で既に11月・・・。計画では年内にベース完成くらいの勢いでしたから、既に遅延は否めません。とりあえず、左側だけの段プラを右側にコピーしてゆく作業を黙々とこなします。で、左右出来上がったのがこの写真。

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この時点では相当良いと三度自画自賛モード。細かく修正を加え、ある程度満足な感じになりました。

左右出来上がったところで、いよいよ段プラベースに発泡ウレタンを吹いて行きます。ベースモデル制作の材料はイロイロあるのですが、通常はモックアップと言って木材や石膏をベースに1/5や1/2モデルを造りスタイリング評価してから原寸に移行します。

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↑ホンモノのモックアップ。これはフォームで切削は3D CADと連動したロボットが行います。これが出来てから、いきなり1/1を創るケースも。



ウチらでは素人作業ですし時間も金も限られてますから、この部分は割愛。いきなり1/1ベースモデルを制作します。発泡ウレタンを選択したのは、”削り易い”ことと”後で追加出来る”ことがポイント。削り過ぎても足せるのは大きな魅力です。

発泡ウレタンは、サイドシルなどに注入してボディ剛性を上げる用途で、GT系レースカーでも採用されたことで有名になった材料です。硬質と軟質があり、ソファーなどのベースと言えば想像し易いでしょうか。2液混合タイプで、1:0.9の割合で2液混合した後に攪拌して使用します。実測、約30秒で発泡が開始され、仮硬化するのも10分程度となかなか作業し易い。

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完全硬化後はフランスパン程度の堅さになりますから、切削も超簡単であります。とりあえず、トライアルとして7kg購入(1万円ちょい)しました。この素材、東急ハンズなどでも売ってますが、素材屋さんに較べ7倍くらい価格が違います。もし、クルマ1台のベースモデルを造るなら、40kg近く使いますので素材屋で入手しないと金掛かってしょーがありません。

下準備として、段プラ・ベースモデルに液を受ける土台を新聞紙などで追加します。

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で、2液混合して箸で攪拌したところ、20秒ほどで膨らみ始めました。急いで段プラで仕切られた新聞紙部分へ投入。しかし、ブワーっと膨らむのを期待していたところ、原液の4倍ほどにしか膨らみません。また、流し込んだ後に原液に触ると、発泡を妨げることも判明。発泡に関してイロイロ試したところ、どうも気温や湿度、攪拌時間など諸々関係してそうです。

して、とりあえず原液はストーブ近くで混合し、電ドリにオリジナル攪拌ブレードを装着。ストーブ近くで10秒以上攪拌した後、一気に流し込むことになりました。



ん~イイ感じに発泡してゆきますね。この状態で原液の6倍くらいの発泡量でしょうか。密度も濃くて本来こーゆーモノなんでしょう。で、ウレタン吹き終わったのが↓の写真。

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気持ち悪ぃでしょ?!

これが膨らんで来た時ぁ、旨そうなんですよ。なんかパンケーキみたい。思わず手ぇ出しそうになりました・・・。

ま、7kg程度では全部使ってもボンネット1枚も終わりませんでした。更に発泡ウレタンは上方へ向かって膨らむため、ナカナカ横方向へ行ってくれません。なにせセコく新聞紙でカサ上げしてありますからねぇ。ヨコに拡がって貰わないとかなり効率悪し。上方に発泡してしまうと、殆ど要らない状態になりますので、削り取ることになります。勿体ないので、フロントフェンダーやサイドパネルなどには切り取ったウレタン片を体積増しに再利用しました。で、7kg使用して出来上がったのが↓の写真。

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↑子供達には「なんじゃコリャ?!」な状態。見てろよそのうち・・・


また、上方へ発泡する性質上、サイドや下回りで発泡させるのが思いの他難しい。これは、著者不在時に仲間が段プラで4方に空間を造り、その枠内で発泡させる方法を編み出し、効率的に運用出来るようになります。


こうして、発泡ウレタンにまみれつつ、年の瀬も迫る12/29、年内最後の作業場を後にしたのでした・・・。




続きます・・・・。